Recently
Archive
Category
Link
Profile


1212

■サンパウロ
サンパウロの中堅ホテルで目を覚ます。一泊2人で4000円ほどか。ブラジルにはホテルのグレードを星で表す規則は無い。よって中堅とは値段から判断してということだが、部屋は決して広いとはいえない。これから悩ませられることになるのだが、ホテルに机といすが無いのは、個人的には寝てしまうだけになってしまうので困る。スリッパや髭剃りがなくても、この塗りこめられた壁に向かった30cm四方の机があれば、これ以上の精神安定剤はない。
■MASP
ホテルを出て、メトロに乗り、美術館MASPに向かう。イタリアからの移民女性アーキテクト、リナ・ボ・バルディ氏の作品として、日本にいるときからそのコンセプチュアルな形態に好感を持っていた。最寄の駅を降りると、パウレスタ大通りというサンパウロの大手町とも呼ぶべき高層ビル群の連なる一角に出る。瞬間の驚き、それは、大手町丸の内の類い、あるいはマドリッドとも違うのは、ビルの形態がとても自由であることである。下が巾の様に広がった三角形の建物、あるいは道に直角に面さずに角度をふった建物、などなど。したがって、壁面を連続させなければならないなどという強迫観念はない。僕の高層ビル群にたいする知見が少なすぎるのだが、たち方は東京に似ていて、形はもっと自由になったような気がする。少なくともヨーロッパの壁面連続型ではない。MASPにすぐに到着。赤い構造体は近年塗られたものであるそうだが、目立つモニュメントとしての色を配していながら、中心にないため、威圧感は無い。ぶらさげられている箱の下の大きな空間では、何も行われていなかったが、シザのエキスポパビリオンと同等の、イベントが行われそうなスペースになっていた。箱の内部は普通だ。相当の絵画がそろっている。モディリアーニと、セザンヌはやっぱりうまい。現代絵画では中国人の、薄い墨のような顔を書く人がいい。見るのは2回目だが名前を忘れてしまった。骨格が残っているが、少しだけ何かの力で崩れてしまったような絵が印象に残る。踊りもしかり。MASP1Fのレストランのビュッフェは美味。ブラジルではビュッフェが大人気で、サンパウロ、リオ、ブラジリア問わず沢山の種類の味を楽しめるこのスタイルが見られる。しかも味付けも良く安いので、日本人にはとてもうれしい。このレストランへ向かう間にある階段は、非常にかっこいい。熊野の古社(とくに新宮の神倉神社)の1000年の間歩き続けた階段のもつのと同等の畏敬を、磨り減ったコンクリートと赤く塗られたコンクリートの2種の対比がうまく表現している。
■ショッピングセンター+高層ビル
パウレスタ通りを歩いていると沢山の奇妙な高層ビルに出会えて面白い。カーテンウォールのデザインは、日本のようにテクノロジーで解決するというよりも、形態的に面白いものが多い。日本の新宿の公開空地のスケールアウトがなく、オープンスペースの規模がよいようにおもえる。したがってビルとビルの間隔がせまく感じる。ビルに日光があまり入らないかもしれない。あるビルにはいった。1~3Fまでがショッピング、上がオフィス。1~3Fに大きな吹き抜けにスロープ。これから数々のスロープ建築をみることになる。このスロープもその例に漏れず、傾斜がある程度きつく、身障者用の計画ではない。しかし歩いている人が何人かいて、使われながらも特徴のあるスペースになっているようだ。総じてブラジルにはスロープが多いが、皆使っているのが印象的。暖色系の色使いのトップライトまわりも心地よかった。

■エスカレーター建物、ロカ
パウレスタ通りを折れる。一転小さな店の連続で原宿や青山の裏のような町になる。建物と建物の間をくりぬいて、通りを作り、両側にお店を並べる、モールのような手法を用いた「行き止まり商店街」のような形式の建物を数多く見かける。治安はさほど悪そうではないが、スーツの人は少ない。途中で、街路とスロープでつながっている建物をみつける。1kmほど歩くと公園の中に、パウロ・メンダス・ダ・ロカの美術館に到着。コンクリートうちはなしの建物が地中にうまって、ランドスケープ建築。このような人々が集まれるスペースの下に展示場を作るタイプの建築は、メディリンの最新の図書館にまで継承されていると見える。ただこのときはそんなに人は多くなかった。内部は普通。やはりスロープが多い。
■リナボバルディ2
タクシーに乗って、メトロ駅まで行き、そこから歩いてリナ・ボ・バルディの作った劇場へ向かう。街中には沢山の車が巨大な立体交差の上を行きかっている。歩道の整備は日本やヨーロッパに比べよくない。小さな広場でブラジルに来て初めてサッカー少年を見つける。そこらで子供たちがサッカーをやっているという南米イメージはもうこの大都会にはほとんど無い。TEATRO OFICINAをみつけだす。工場のコンバージョン。街路から垂直に幅10m弱のスロープが下って、それに沿って細長い観客席が短管で組まれて作られている。短官が様々な色に塗ることができそうで、イベント的な雰囲気をかもし出している。いますぐにでも作り変えることができそうなディテール。イベントにあわせて観客席の数をかえることもできそうだ。トップライトも統一されたデザインというよりかは場当たり的な解決に見える。その不法侵入を試みるが、途中で追い返される。ポルトガル語で頼み込むがリハーサルがあるとのことで却下。トップライトがあくところをみたかったがいつかまたみにこよう。
■ファンタオレンジ盗難事件
セ広場へ向かう。その途中で手に持っていた500mgのうち半分も残っていないファンタオレンジを子供にひったくられる。事後的解釈では確かに油断していたが、たかがファンタでされどでもない。ストリートチルドレンのひったくりとはこういうものかという印象。彼らも生活のためというよりも遊びでやっているようである。横山が追いかけるも息切れ。セ広場到着。教会と広場というヨーロッパ的組み合わせ。旧市街だけあって周りの建物が古く、治安も悪そうなのは他の町と変わらない。教会はスルー。
■らくがきビル、市場
広場から市場へ向かう下り坂。町が汚くなっていく。露天が増え、人も増える。もう使っていない周りの高層ビルが多そうだ。しばらくいくとその権化ともいえるような廃墟高層ビルが聳え立っていた。こいつの魅力は遠めからみつけた瞬間我々の心をはなさなかったほどである。20Fほどのビル全体に細かな落書きが満遍なくほどこされている。マドはところどころ割られている。周りは道路で囲まれており、威厳がある。現代アートのようで、遺跡の美しさともまた違った魅力をかもしだしていた。市場は小さい独立したバラック建物郡が工場のコンバージョンという天井の高い建物の中につめこまれていた。2Fですこし休憩する。
■めちゃ薄いスロープ、看板ヴぉいど
一通りみるものも見たので市場をでて近くの郊外へ向かう駅へむかう。歩道橋スロープが薄くて地震の無い国ということを再確認する。あいかわらず人の動線が確保されていない。建物に看板をはがした後を発見する。サンパウロでは現在、街中での看板が禁止されているそうである。シュール。駅は地下が改札口で1Fはホーム、2Fはパブリックスペースになっている構造。トラス屋根。近くの店で40円で紙トランプを購入。もうひとつ建物を見て、ホテルへ帰る。荷物を持ってバスターミナルTATUAPEへ。夕飯を食べてバスに乗り込む。最高級のCometaのバスは快適で完全に寝そべられてお貸しまで付いてくる。6時間走って5000円。
スポンサーサイト


2008.12.26(Fri) - 南米旅行日記 2008/12





/