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古井由吉 妻隠

一言でも引用でも表せない魅力とは、このような作品のことを言うのだろう。とにかく読んでみるしかあるまい。
読了後の満足感とは裏腹に、振り返ってみるととらえどころの難しい作品だという風に感じた。
描かれている風景は、主人公とその妻、その階下に住む若者たち、時折現れる老婆に加え、アパート、その周辺、会社と、いたって整理されている。そして、それぞれの特徴も、特別かわったところもない。激しく物語をゆさぶる事件もない。
それ故に、微妙な会話や言語のあやは強調され、人々の行動は変容し、かたちをあらわす。
物語にドラマチックなところはなく、どこにでもありそうな断片がつなぎあわされて、どこにもありえなかった人々の距離感がたちあがり、そっくりと提出されてくる、この不思議な感じ。
とても良い。
特に何も言おうとせず、教えようとせず、何もかも放棄したお喋りのようなのに、力んでいないのが良い。

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2015.05.29(Fri) - 書評 2015





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