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海のない生活


黒いコーヒー、白いタバコ
焦げ茶の長細いカウンター
渦巻く葉の模様の入った摺ガラスで、他から仕切られた部屋

燃えてゆくDUNHILL
灰になって黒と白の混成物
銀色のUFOをひっくり返したような灰皿に、無数についたカスリ傷

コーヒーの中に入った白いストロー
乱反射をおこす細かな氷の集まり
南極の氷山の間に、採取装置をとりつけて、空のうえから汲み上げる。

ガラスのコップのなかの、黒い水面が下がる。
でも、本物の海の青い面は、いつもそのままだ。
白い街に面した海も、
国際フェリーが浮かんだ海も
釜山の海も、茅ヶ崎の海も、高知の海も、おそらく他の海も、きっと。

今日も波がやってきては返し、
太陽がどのような顔をしているか。
星が、月が、みえているのか。
わからないが、水が砕けたり、さすったり、舐めあったり、戯れながら、寝転がったり、じゃれあったり、
そうしている、そのときに

携帯電話が振動する。
今日も夜にどこかで誰かと話す予定を組み込むために。
言葉でじゃれあって、舐めて、さすって、もみ合って、またささやくために。
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2012.12.29(Sat) - 詩と作文 2012





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