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3日目前半(要点)

100919・要点・前半

静かな一人歩き
空に鳥が飛ぶ。丘に向かう。
斜面と道、墓が遠くのほうに見える。

丘の上は平たい広場になっていて
一人の女が体操をしている。
景色をみる。
それを写真でとる。するとすぐに女は走り去る。
広場の中央に正方形に切られた石の囲いのなかに、
花の残骸が捨てられている。

火葬場の裏側に到着する
ファサードは同じで、そちらもまた表側のように見える。
足が痛くなってくる。
アスプルンドの言葉が頭によぎる。
「今日は私、明日はあなた」

後戻りして、まっすぐの道を往復する
入り口にたまった人だかり。
黒でまとめたガイドたち
日本人たちの会話が聞こえる。
参加証であるシールを腕にはる

先ほど通った右側をまたいく。
集団で歩くのと一人で歩くのとはまたちがう。
山岳部のようにもくもくと皆歩く。

丘を越え、林にはいる。
アスプルンドの設計した小さな教会につく。
入り口の門の手前でガイドが説明する。
「上に掲げられたカメオには、書いてあります。
”今日は私、明日はあなた”と」

林の中の芝生の上に、小さな墓が無数に点在している。
それらはよく見ると、直線上に並べられている。
ガイドがいう。
「すべての墓の位置は、
コンピューターによって管理されています。」
墓の大きさにはばらつきがあり、献花の様もいろいろだ。

森のまっすぐ伸びる道の先にみえる、
ギリシャ神殿にむかって歩く。
それはもうひとつの教会で、レヴェンツという建築家の設計である。

神殿風のファサードが模様のない茶色の塗り壁についている。
内部は、西側についた大きな窓から入ってくる光にあふれ
乳白色の壁には、大きくなめらかな、
ひび割れたような模様がついている。
それらはとても美しく、僕の心をゆれうごかす。

僕は質問する。「これはどうやってできたのですか?」
「これはコンクリートでできていますが、外壁の防水加工が確実ではありませんでした。水が進入したためにできた模様です。」

ガイは続けて言う。
「レヴェンツは数学にとても秀でていました。」
内部の要素の寸法の関係はよくわからないが、
きりりとした緊張感につつまれている。

ガイド・ツアーは森の中の小屋で解散となる。
アンケートが配られ、僕はそれをすばやく記入し、
小屋の中のトイレに急ぐ。
しかし中に誰かが入っている。
小屋の中を僕は尿意をまぎらわすためにぐるぐると周回する。
トイレはようやく開き、僕の尿は放出される。
ようやく緊張感から解放され、ドアをあけてみると
たくさんの日本人が、苦しそうな顔をして廊下にならんでいる。

ある部屋ではカフェとギフトショップが一体となっている。
ガイドが先ほどとはうってかわって疲れきった表情で
椅子に座り、パンを食べ、コーヒーを飲んでいる。
その横のギフトショップでは壁にむかってたくさんの人が立ち、
売り物の本をぺらぺらとめくっている。
僕の頭のなかは、レヴェンツのことでいっぱいであり、
彼の2つの教会が紹介された作品集を購入する。

僕は戻り道をいく。
入り口の外で、不思議に高さのそろった並木が出迎える。
車が60kmほどのスピードで通り過ぎる。

列車に乗り、ある駅で乗り換えの為に列車を降りる。
長いホームを一人あるく。
時刻は1時である。
日は低く、空は晴れており、駅の外は静かだ。
子供たちが遠くの鉄橋をわたって広くとられた乗換駅にやってくる。

別の線のとある駅で下車する。
レヴェンツの設計した教会がこのすぐちかくにあるはずだ。
濃い茶色の煉瓦でできた建物だ。
ぽっかりとあいた緑の林の中に隠れて、
それは密かな存在感を示している。

その背後に集合住宅があり、
その方向に人々があるいていく。
僕は彼らに混じって教会に近づく。

前を歩いていた2人の女が入り口近くまで近づいてから、
どこかへ立ち去る。
礼拝堂の中には誰もいない。
そこは静けさと暗さと光が充満している。
たくさんの小さなオレンジ色の照明がつるされている。
50mほどいった正面に祭壇が見え、
木製の長椅子がきれいに並べられている。
高窓や壁と壁の間にあけられたスリットから、天空光がさしている。
煉瓦は黒に近い茶色を発光している。

木製のおおきなパイプオルガンが、
工場に新しく導入された機械のように居心地悪くおかれている。
僕はその近くに座る。
スピーカー用と思われる電気コードが、
湾曲した屋根にそってきれいに設置されている。
それは壁まで伸び、ギザギザに折れ曲がって取り付けられている。

デジタルカメラを取り出し撮影する。
電子音が誰もいない部屋の中に発せられる。
僕はしばらく休憩する。
だれにもみられないように、水をひとくち口に含む。
それはのどを通り過ぎ、胃に達する。

僕は席を立ち、礼拝堂をつぶさに見回り
教会の内部、周囲を散策する。
十分な距離をとって囲むようにして設けられている道の上を、
子供たちや大人たちが通り過ぎていく。

僕は集合住宅に足を向ける。
線形に並べられた建物の間に、しずかに入り込む。
植えられた木々の先に、
カラフルな遊具が並べられ、
たくさんの子供たちが、にぎやかに遊び回っている。
建物のベランダも様々に工夫されている。
すべてがきれいに整理されている。

2時半ごろ列車に乗り、セントラルステーションに戻る。
ファースト・フード店で食事をとる。
名前はMAXだ。有名なチェーン店とガイドブックにかかれてあった。
時間がない。目に入った看板を指さして注文する。
「ディップがつきます。」
兄ちゃんが注文カウンターに貼られた小さなメニューを指さす。
「・・・チリソース。」
僕の答えはしばらく通じない。
チリソースの発音が通じない午後3時前。

小さなハンバーガーと大きなハンバーガー、
ポテト、チリソース、コーラ。76クローネ。それは1000円くらい。
まさか2つハンバーガーがついてくるとは思わなかった。
でも確認する気もおきなかった。値段が高いとも思わなかった。
チリソースの発音で精一杯だったのだ。

食べきれずに小さなハンバーガーを手に持ち、
ホテルに3時に戻る。
ぴったりだ。
カフェで男と女が待っている。
2人はこまをもっている。
もてあまして僕との時間をまっているかのように。

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2010.10.24(Sun) - 接待3





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