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160218 空の房総

TOKYO>0802
0851>GOI>0902
KOMINATO_TETSUDOU
>>
緑のプラスチックフレームの眼鏡をかけた
短く切った金髪が黒帽子から覗く
女の車掌
>>
切符をパンチングする専用のハサミのような器具
足を踏ん張り行先を聴く
途中から乗ってきた婆さんは座っているうえに背も低く腰も曲がっている
切符を切ったらすぐに元の場所に戻って
>>
アナウンス用の巨大な受話器
まもなくどこそこです
丁寧かつ簡潔な発声
遠くを見る目
注文から一時間で完成しそうな緑のプラスチックフレーム
>>
到着したら扉を開け閉め
降りるお客がいればホームで切符を回収
どこそこで途中下車してもう一度乗るときには
また切符を買わなければならないの?
―いえ車掌に一言いただければ大丈夫ですよ
質問に答えながらも運行時間は守らなければならない
>>
車掌はお客と
腰高の薄い壁でしか区切られておらず
端に座った爺さんの肘の先が
その壁のうえに乗っかって
居酒屋でくつろぐような恰好で彼も遠くを見ている
その後ろで窓の外を見る横顔から
判明する耳にかかった半透明の緑のプラスチックフレームの
新しさ、明るさ、軽さ
>>
トンネルの黒さ、暗さ
休んでいる田や畑の茶色
曇った空
草や木の枯れたのと生きているのとの混ざりあい
瓦や漆喰だけでなく
トタンやペンキの時間にさらされた鈍さ
>>
やがて中間点で二人組の男の車掌と車掌見倣いが代わりに乗ってくる
彼女は反対方向の車両に乗り合図を送る
緑のプラスチックフレームはとても目立つ
いつまでも目立って際立つ
なぜ彼女はこんな古ぼけた路線で車掌をしているのだろうか
突き抜けるような謎の新しさ、明るさ、軽さ
>>
1009>YOUROUKEIKOKU>1020
>>
バスのなかには運転手と私しかいない
いや
空のバスのなかに私がたまたま居あわせたというだけ
雨が窓に斜めの一点斜線を引く
>>
1035>AWAMATA_NO_TAKI>(AROUND)
>>
傘を買う
渓谷へ降りる
男が先に一人いたが遠く離れていて
上流を背に自分を撮影するとすぐにどこかへ行ってしまう
>>
最近は雨が少なくて渓谷に水が少ない状態が続いています
まるで私が原因ですというかのように
こんな伝達を根元にくくりつけられた木
その側で一服
>>
足元を気を付けないと転びそうな道
波だっていない水面が雄大に下降する流れのすぐそばにある
いくつか石を投げる
各々に跳ねゆく回転したかたち
鳥が鳴いているかどうかはわからない
時をわすれるというのは幾分ずうずうしい
>>
だが石を投げるというのはおかしいもので
たまたまそこに私が居あわせたというだけ
という姿勢も
それなりにずうずうしい
流れからしたら私は積み木を壊すひどいやつ同然
>>
靴を買い替えておいてよかった
土がついた手を流れに入れる
振り返っても誰もいない
不思議なことに
歩く音も全く気にならない
>>
その後しばらく歩く間
私は本当に何も考えない
車は一台すれ違ったが誰にも会わずに済む
インターネットで調べた通り温泉施設が臨時休館であることが確認される(テラス工事の音がする)
最近発見されたという滝に時間をかけてたどり着いたが水は少ない
流れが蛇行する内側に段々になった田と手入れされた庭付きの木造家屋がある
蓮の群生がまだ体の部分は立っていながら頭の部分を地面に落として枯れている
渓谷に成長著しい竹藪が身を乗り出している
>>
1200>HITOUNOYADO_TAKIMIEN>(REST)
>>
ホテルの改築工事中に地中からコッパウニの化石が出て
更に四百メートル掘り進めると湯が沸き出た
館主のロマン:一億五千万年前の水でのどをうるほしてみたい
監修:ホノルル大学教授何某
銭湯あるいは温泉の浴室内で度々展開される憎めない物語
新しさ、安っぽさ、軽さなのだ
そういえば緑のプラスチックフレームにレンズは入っていたのかな
>>
ここにも一人の男がいたけれど
すぐにいなくなった
吹きさらしの屋根下で湯煙の奥にさらに湯煙がありその奥に山がある
器に化した私がしばらく満たされるがままにしておく
最後に髭を剃り体や髪を洗う
>>
ホテルの下に食堂はあるがぱっとしない
残念な点だ
私は空腹を選択する
雨は止む
もう一度渓谷へ降りる
流れに斜面や小さな支流から流出がある
湧水を見れる場所もある
足が疲れるくらい歩いてもかまわない
ここからしばらく椅子に座るのだから
>>
(SAME)> AWAMATA_NO_TAKI>1335
1350>(KAZUSA)NAKANO>1355
>>
切符は必要ない
整理券をとり降りる時に清算
千円札しかつかえないので運転手に両替をしてもらう(ワンマンだ)
>>
ムーミンのシールが車内に貼ってある
無人の駅に律儀にとまるが
お客は私以外いない
やはり私がたまたまそこに居あわせたというだけで
本来これは空の列車のはず
>>
しばらくすると婆さんが一人のってくる
大きな中間駅(OOTAKI)からは更に何人かのってくる
山が近く川が多い
だが土地はそれなりに開けていて田畑が家々が車が見える
山と山の間に開けた高台を作って住んでいるようだ
>>
1446>OOHARA>(AROUND)
>>
港まで歩いて三十分かかる
ここの沖合には桜を植えていたそうだ
山から移植した海中の桜は四年か五年は花を咲かせるとか
桜には酷だ
そのときの暮らし方はどうだったろう
津波のときはどうだったろう
>>
さらに海まで十分かかる
九十九里浜の南の端であることがわかる
長く大きな浜に孤独な男が見ることができるだけで三人か四人のみ
犬を連れていたりキャンピングカーのなかにいたり
集団は誰もいない
波打ち際までいくが人工的な廃棄物が全くない
太陽が熱い
気が付いたら波が足元まで来ている
>>
房総の冬の平日
いい充実があり重々しくない
私がいてもいなくても知るものかという安堵
何も気を揉むことのない空
>>
(SAME)>OOHARA>1612
1725>TOKYO

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2016.02.20(Sat) - 詩と作文 2016





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